2013年2月9日土曜日

マレーシアのガソリンは中国より劣る

 昨日のニュースで、中国の大気汚染の一因が、低品質のガソリンが原因だとする報道が掲載されていた。

 日本やヨーロッパのガソリンの硫黄の含有率は10ppm以下だそうだ。中国ではほとんどの地域で150ppm、上海や一部の地域で50ppm以下のガソリンが使用されているということだ。

 それでは、マレーシアは、どうなんだろうか?と言うことでネットで検索してみた。2020年に先進国入りを目指している位だから、日本並みに規制しているのかと思いきや、何と

1000ppm(2011年現在の資料による)

だそうだ・・・・・・。唖然・・・・・・。

 1ppm(Part Per Million)とは、100万分の1だから、1000ppmは1000分の1だ。と言うことはガソリン1リットルを燃焼させると1gの二酸化硫黄を空気中にばらまいていることになる。(硫黄が燃焼によって100%二酸化硫黄に変化するとして)

 これは、酷い。

 マレーシアの人口1000人当たりの車の保有台数は350台だ。首都圏全体の人口はおよそ600万人だから210万台を保有していることになる。

 例えば210万台全ての車が一日1リットルのガソリンを使ったとしたら2100キロ(2.1トン)もの二酸化硫黄を放出している計算になる。

 2トントラックに硫黄を満載して、毎日ばらまいているようなものだ。

 これだから、KLやペナンの光化学スモッグは酷いのだろう。これをそのまま放置していると中国のようになりかねない。

 何でも、マレーシアは、高品質のガソリンを精製して輸出している一方で、低品質のガソリンを輸入して国内で販売しているそうだ。

 マレーシアはガソリンに補助金を出して価格統制している。だから少しでも歳出を減らそうと安くて低品質のガソリンを輸入しているのだろう。

 我々ロングスティヤーも、安いガソリンを購入できるのはありがたい話だが、先進国入りを目指すなら、この環境汚染に真剣に対応すべき時期ではないかと思う。